信州かくれ里 伊那山荘

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2011年 08月 29日

官でも民でもない公共

 稲穂が頭を垂れるようになりました。山々に木魂するドカンドカンという音は群がる雀を驚かせ、追い払うガスによる空砲です。
 収穫の季節が近づきました。福島の早場米が放射能の心配をクリアーして、無事に出荷されたと今朝のニュースが伝えていました。正直ホッとしました。口では東北がんばれと唱える人たちの中に、東北産を敬遠する人たちがいます。本音が見えていやらしく感じますが検査結果の数値で大丈夫なことを証明しているのですから、いやらしい人たちも文句は言えないでしょう。農家の人はこれからの出荷が本番と言っていましたが無事を祈るばかりです。
 稲刈りを終えると、農村の景色に静けさが加わります。端正な美しさとは違った人の営みが織り成し、醸し出したひなびた閑雅な世界です。
最近では、農家の営みが変わり、草も伸び放題、景観が変わって来ました。
 新潟の阿賀野川流域のある集落に、友人が借りた耕地の手伝いに行った事があります。茅葺にトタンが被せられた古民家の集落は昔ながらのほのぼのとした明るい 農村でした。その集落には三世帯しか住んでおらず、いずれも高齢者世帯でした。見渡す限りの耕作放棄地で、水田だったと思われる平坦なところに整然と葦が 茂っています。そこに住むお婆さんと話し込むうちに「お盆になると親戚が来る。せめてお墓だけはきれいにしたい」との願いを聞くことになってしまい、十七 年間放置されたという広大な葦原を、杉林の中の先祖代々の墓が見えるようになるまで刈りはらいました。「これで親戚に申し訳が立つ」と未だそこに怠け者の レッテルを貼られるのを嫌がる農家の嫁さんがいて、その嫁が泣いて喜びました。
 農家の嫁さんの受難の時代は長く続いたようです。「母親の背中を見 て育った子供たちは農業を毛嫌いする」とお婆さんは語ります。「農業そのものを駄目にした」と。美しい農村の多くは農家の嫁の汗と涙の賜物です。草刈りの 対象は田畑に限らず周囲の畦や土手、農道、小川など自己の所有地以外にも及びました。集落の成り立ちを考えれば、「嫁さん任せはいけないが、みんなの事は 共同でする」のは当たり前で、草刈りも道普請もお祭りも民が行う公共の仕事でした。
ところが農家の生活が変わりました。兼業農家が増え、専業は高齢者ばかりです。その結果、耕作放棄地が増え、草はあちこちで伸び放題、美しい農村の景観は崩壊し始めました。
一 方で、膨らみすぎた行政は、金詰りで小さな政府を目指さなければなりません。官の仕事が民に移り始めています。官でも民でもない仕事は誰が担うのでしょう か。ボランティアがこの新しい公共を担うことになるのでしょうが、心配なのは自治体職員の専門家ぶった縄張り根性です。

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by okasusumu | 2011-08-29 21:10 | 里山逍遥
2011年 08月 29日

コスモス

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by okasusumu | 2011-08-29 14:29 | 山荘周辺の草花そして虫たち
2011年 08月 29日

キキョウ

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by okasusumu | 2011-08-29 14:27 | 山荘周辺の草花そして虫たち
2011年 08月 29日

ソバ畑(8月25日)

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by okasusumu | 2011-08-29 14:26 | 山荘周辺の草花そして虫たち
2011年 08月 29日

アゲハチョウ

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by okasusumu | 2011-08-29 14:25 | 山荘周辺の草花そして虫たち
2011年 08月 29日

バーナーの不調

 窯は完成した。燃料は灯油にし、薪をくべられるようにした。初めて窯を作った時はプロパンガスだった。熱効率が良く、容易に温度が上がった。しかし、知らなかった。
 火力を強めるため供給量を多くするとボンベが凍り始めた。気化熱が液化PGをさらに低温化させ、ボンベを凍りつかせ、
その結果、肝心な温度を上げたいときに火力が弱まってしまった。
 二度目の焼成はボンベを二本並べた。二本とも開けておけば気化する量は減ると考えた。何とか目標の温度に達したが。攻めなければならない時に、徐々に弱まっていく感じの頼り気のない音は、自分のやる気と元気をなえさせた。早朝からつきっきり、終わりでこの状態になるのはやるせないが、手を付けられない。
 調べてみると、LPGを使う人はボンベを何本も並べ調整弁で気化する量を調整していた。しかし、ボンベを二本以上並べるのは、近所の人に不安感を与えるに違いない。隣に家ができた段階でLPGの窯をあきらめた。
 以来、灯油を使っている。
 実は今回の窯もすでに何度か点火している。しかし、思い通りにならない。
 初めはホースが古いため、油の通りが悪く、火がつかないと思いホースを変えた。しかし、火はつかない。
 オイルタンクが古く目詰まりを起こしているのかもしれないと、オイルタンクを新調してストレーナーも変えた。
 火はついた。それでもホースのエアー抜きに相当の時間をかけている。オイルタンクから1本のホースが伸び1メートル先で分岐して二つのバーナーに油が向かう方式だ。
 しかし、片方が付くと、それまで燃えていたもう一方が消えてしまう問題が発生した。バーナーにはそれぞれ電磁ポンプが付いていて、そのポンプの力が弱いのかと厚木の、購入した業者に持ち込んだ。そこで試しに点火するとよく燃える。電磁ポンプの原因ではなかった。
 持ち帰り再び設置するとまたオイルが片側だけに引かれてしまう不調である。やむなく、オイルタンクを二つにした。タンクにあった灯油を分割しなければならないことと、小道具のホースのジョイントを変えなければならない。
 
 と言うわけで点火は何度もしているが、片肺運転で温度はまだそれほど上がってはいないのが実情である。
 それに敏ちゃんは、高度適応が出来ていないのではないかという。確かに大型の石油ストーブを購入したとき、海抜1200メートル以上の場合は販売店で調整が必要と言われている。
 この地は、1000メートル近くある。酸素が薄い?ポテトチップスの袋ははじけそうなまでに膨らむが生活に影響があったことは一度もない、考えすぎだと思うが心配の種でもある。
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by okasusumu | 2011-08-29 12:09 | 黒河内窯
2011年 08月 23日

オオムラサキの一生

雨が降り続いた、寒い。ニュースによれば10月中旬の気温だそうだ。樋を伝ってオオムラサキが流れて来た。水の中から救い出し木の枝に移したが飛びだとうとはしない。疲れ切っているようだ。それにしてもこれは大きい。紫色がないところを見るとメスのようだ。スズメバチを押しのけてクヌギの樹液を吸うという。甲斐駒の向こうの長坂にオオムラサキセンターがある。センターのHPにれば、
 翅を広げるとオスが約10センチメートル、メスが約12センチメートル、翅の表面の色は、オスは青むらさき色、メスは茶むらさき色とある。1年前卵だったオオムラサキが枯れ葉の下で成長して、7月の下旬に羽化して飛び立ち、そして交尾、散乱の一生を終える。優雅に舞うのはたったの24日だそうだ。その24日目が訪れたオオムラサキを今回4日の滞在で3頭もみた。もうボロボロになっていた。f0067937_1416795.jpg
ちなみに蝶の数え方は1頭、2頭、蝶の頭の触覚が2つ、突き出ているのが牛の角になぞらえているからだそうだ。
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by okasusumu | 2011-08-23 14:19 | 山荘周辺の草花そして虫たち
2011年 08月 23日

夏水仙

 8月中旬あちこちの土手に、彼岸花のように咲き始めた。彼岸花というのは花が似ているのでなく葉をつけず茎の先端に花をつける様が似ていると言うこと、伊那山荘への道すがら、雨が降っていたため、帰りに写真に収めようと撮影を先送りにしたところ、18日から雨が4日連続で激しく降り、帰り道、夏水仙は消えていた。調べるとヒガンバナ科の植物であった。自然を写真に収めようと思ったら、気が付いた時がタイミング。先送りして良い結果が得られる筈がない。この花、相模の国では気が付かない。f0067937_13284028.jpg

ナツズイセン 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
綱 : 単子葉植物綱 Magnoliopsida
目 : ユリ目 Liliales
科 : ヒガンバナ科 Amaryllidaceae
属 : ヒガンバナ属 Lycoris
種 : ナツズイセン L. squamigera

ナツズイセン(夏水仙、学名:Lycoris squamigera)は、ヒガンバナ科の植物である。

日本では、北海道を除く全国の主に人家の近くの里山付近に生育する。8月中旬から下旬にピンク色の花を咲かせる。古くに中国からの帰化植物と考えられている。有毒植物である。

生態 地下に鱗茎を持ち、秋から翌年の春にかけてスイセンに似た葉を出し、真夏に鱗茎ひとつに対して一本、60cmほどの花茎を伸ばす。花茎が伸びる頃には葉は残っておらず、花茎と花だけの姿となる。葉がないことから俗に「裸百合(ハダカユリ)」とも呼ばれる[1]。
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by okasusumu | 2011-08-23 13:30 | 山荘周辺の草花そして虫たち
2011年 08月 23日

屋号について

 敏ちゃんから手紙が届いた。届くかどうか試したらしい。あて先は伊那市長谷黒河内わぐね伊那山荘だ。「わぐね」は屋号で住所とは違うが、これで届いたのはこの屋号の賜物である。配達をした人は迷わず辿りついたようだが、住所確認が出来てないからカードに記入して投函してくれと言い残し帰って行った。長谷村の中心地に郵便局があるが、そこは配達はしない特定郵便局で、配達は高遠から、特定郵便局で屋号を聞いてきたらしい。宅配便は鹿柵を乗り越えて探したと言ったが、郵便局はわかっていても書類をださねばならないようだ。グーグルアースは住所を入れるとぼんやりだが古い家を写し出し、カーナビは近くまでは案内してくれるのだが郵便局はまずは書類だった。
 ところで、敏ちゃんはその屋号について調べてくれた。内容は面白く、懐かしく、考えさせられる。謝謝。例によって伊那山荘主人の立場で書いてある。
 

屋号について

あなたの家に屋号はありますか?
屋号とは一般的に、
1 家屋敷の各戸につける姓以外の通称。先祖名、職業名、家の本家・分家関係などによって呼び分けた。家名(いえな)。門名(かどな)。
2 商店の商業上の名。生国や姓の下に「屋」をつけたものが多い。「越後屋」「三好屋」など
3 歌舞伎俳優などの家の称号。「音羽屋」「成田屋」「成駒屋」など。
と言われていますが、伊那谷について詳しくは解りませんが、特にここでは同姓が多く、その判別は屋号によっているようです。
 歌舞伎の世界の話は別として、私がこの地に入っての経験談からすれば、荷物の配送依頼をし
荷物が到着する日には、いなければならない訳ですが、ここに毎日居るわけでもなく、ここは何
処私は誰? 状態というのが現実でした。
 ある日消防協力金をお願いしますという文書が郵便受けに入っており、窯を持つ身としては、い
つ何時地域に迷惑を掛けるかもしれないという気持ちから、依頼文書に記された家を訪ねること
としたのだが、地域のお宅を訪ねると、うん? なに?  久保田さん? ここは久保田姓ばかりだ!
屋号は何というのか?と言ったのである。
 屋号? 歌舞伎でもあるまいし・・・・・  兎に角班長の久保田さんは? と言うことで、その場は何とか納まったのだが、第二の姓ともいえる屋号に突然興味が涌いた。
 ちなみに我が山荘の元オーナーは「わぐねと呼ばれていたようであり、郵便屋さんや宅急便屋さんについても、地番を言うより屋号を言えば必」ず解ると聞かされた。
 一般的な屋号は、職業に付随するものが大きいのではないかと思われる。
 棟梁や名工の相模の国では、油屋 醤油屋、麹屋 漆屋 饅頭屋、馬力屋,塗師や等が思い浮かぶというが、その他にも集落の中の位置関係を示すものとして、ハジ(集落の端・偏辺部) 川端(川に接した家) 大下(傾斜地集落の最下部の家・若しくはその姓の本家に当たる家) お向こう・本家の遙か向こうの家あるいはその家からの分家した家 上に大きな藪がある家を藪下と呼ぶなど、限りなき感もある。 また珍しいものとして隠居暮らしをする為に、集落の奥深く引っ込んだ年寄りの家を、隠居と呼び、ご隠居さん亡き後、現在お住まいの方が、遠くから来られているにも関わらず、その家を勿論名字で呼ぶこともあるが、今でも隠居と呼んでいる例もあるとか。
地域特性や第二の姓 文字としては全く引き継がれていないが特定の地域の言葉として脈々と生きていることに、人知の不思議さを感じる所である。 色々と考え方はあろうが、何かちょっとだけ田舎臭くミステリアスで面白い!  これが通じることにより何かバイリンガル的感覚になったような変な気持ちがおもしろい。
 交通機関の未発達な中で、昔生活圏は極端に狭く、その生活に必要なものが小規模ながらも限られた範囲に存在し、生活の利便を満たしていた。 灯明で使う油や鬢付け油は、油屋で少しづつの量り売り、防腐剤のない時代の酒は生活圏にある造り酒屋に貧乏徳利を抱えた子女が、暗くなりはじめた夜道を急いだことだろう。そう言えば豆腐は大豆を重箱に入れ、加工代としての現金を少し添え交換というか買ってきた思い出がある。
 今欲すれば何でも手に入るコンビニ時代! 24時間いつでも我々の腹と心を満足させることが可能な時代となっているが、本当にそれが我々の生活を豊かにし、真の幸せにつながって行くのか否かを考えなければならない。 夜中でも自由に腹を満たすことが出来るこが、生活習慣病等自分自身を不幸な道に落とし入れる要因となる事も十分考えられる。 腹が減ったら本当に眠ることは出来ないのだろうか?
今そんな時代であることを、私達は心して考えなければならない。
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by okasusumu | 2011-08-23 10:53 | 山荘概要
2011年 08月 23日

屋号は「わぐね」

 宅配便は届くが、郵便物は届いたことがない。住所番地をを言って分るようなところでないし、住人が地元の人に知られていない。おまけに山荘主人が持っている携帯電話はソフトバンクで圏外だ。だから訪れる人は困ってしまう。最初にレンガを運んできた西濃運輸の人は鹿柵(?)を乗り越えて探したらしい。「わぐね」と地元の人たちが言う屋号を言うと、「何でそれを言わないの」と叱られてしまった。そんなこと言われても、ここに来るまで「屋号」など気にしたこともなかったのだ。
懸賞小説に投稿中の小説に屋号に触れた部分がある。夏休みにここに住む幸太郎のもとに孫の比呂と美花がやって来て、同じく近くの祖母の家にやって来ていたさくらと横井戸に入り、異次元冒険をする内容の話で、場面は横井戸の中の石像を知る祖父、幸太郎の薀蓄である。

  ………

 幸太郎は一瞬考え込んで、そして真面目な顔をして言った。
「誰が、いつの時代に設置したか分からんが、あの石の神様は、この先は行くなというメッセージだな」
比呂とさくらは顔を見合わせ、黙った。
「じいじちゃん、怖い話はだめですよ」
美花が幸太郎にしがみついた。幸太郎は美花を抱き上げて、ひざの上に座らせて、また話し始めた。
「さくら君の家はサイトという屋号と言ったね」
「はいそうです。小松なのになぜサイトなんですか?」
「ここはワグネというらしい。土地の人はみんなそう呼ぶ」
「ワグネね」
「土地の誰に聞いても意味はわからない。その意味が今ひらめいたよ」
二人の子供は驚いた。
「古事記という日本神話の書かれた古い書物を知っているかい」
と言いながら祖父は本棚から難しそうな本を数冊引っ張り出した。
「この神話の中に、日本の国土を創り、神々を創ったイザナギとイザナミという神様の話がある。イザナミは火の神を生んで火傷して死に、黄泉つまり死の国へ行ってしまう」
「いやだあ、リアルだわ」
「悲しんだ夫のイザナギは妻を追って冥界にまで行くのだが、そこで見た妻はウジで覆われていた」
美花がもうやめてと耳を塞いだ。

   四

「死んでしまったのだからウジも湧くさ。それを見たイザナギは百年の恋も一気に冷めて、逃げ出した。妻のイザナミは、見られたくないところを見られ、その挙句、驚かれ、逃げられる。恥をかかされたと怒るのも無理はない。手下を使って追っかける。最後、イザナギは大きな岩を置いて道を塞いで、ようやく逃げ切ったという話だ」
「その話とサイトのおばあちゃんと関係があるの」
「大岩を置いて塞いだと言ったが、その塞いだ岩が神になる。ふさぐ戸神、漢字で書くと塞戸でサイトだ」
「へえー。神様なんだ、なるほど。じゃあワグネは」
「賽の神は道祖神でもあって、集落の出入り口、境に置かれるが普通で、そこまでが集落の枠内ということだろう。ワクナイ、ワクネエ、ワクネ、ワグネと変化した」
「頭いい。比呂君のおじいさんすごい」
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by okasusumu | 2011-08-23 10:15 | 山荘概要